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和歌山弁「水雪駄」が「美しい言葉」とSNSで話題 「ゴムじょんじょー」とも

「水せった」(ビーチサンダル)

「水せった」(ビーチサンダル)

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 ビーチサンダルを指す和歌山弁「水雪駄(みずせった)」を「美しい言葉」と称賛した投稿が現在、SNSで話題を呼んでいる。

ラジオ番組「朝の和歌山弁講座」に出演する井口博文さん(写真提供=エフエム和歌山)

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 投稿主は文筆家・俳人で「俳句いきなり入門」(NHK出版新書)の著者「千野帽子(@chinoboshka)」さん。2月15日に「和歌山県ではビーチサンダルのことを『水雪駄』と呼ぶとネットで見たんだが、僕はこれ、たいへん美しい言葉だと思いました。使っていきたい」(原文ママ)と投稿。さらに「夏の季語にしたい」とコメントしたところ、3月2日現在でリツイートと引用ツイートは約1800回、5400以上のいいねを集めている。

 投稿に和歌山県民らしきユーザーから「『みずせった』の漢字表記を初めて知った」「高校生くらいまで水雪駄は標準語だと思っていた」「学校からのプリントにも、堂々と水せったと書かれていた」などのコメントが寄せられた。そのほか、「沖縄だと島草履」「静岡ではゴムじょんじょー」と全国各地から方言も寄せられ、盛り上がりを見せている。

 エフエム和歌山「朝の和歌山弁講座」に出演する和歌山市出身の井口博文さんは「元々は鼻緒がないビニール製の爪先が開いたサンダルのことを「水せった」と呼んでいた。紀南では使わないなど諸説あるが、地域限定の方言ではなく、県全域で使われているようだ」と話す。

 千野さんは「『水雪駄』は漢字で書くとしゃっきりとした情緒があり、かっこいいと思い投稿した。地元の人は漢字で書く機会はあまりないのだろうと予想はしていたが、思ったより反響が大きく驚いた。SNS上での文字のやりとりが新鮮な驚きを生んだ一例だと思う」と分析。「方言が季語になっている例もある。『雪』の文字が入った夏の季語という点でも面白いのでは」とも。

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