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和歌山城天守閣で「絵葉書にみる和歌山城」展 空襲前と現在の風景を比較

絵はがきの写真を拡大した展示

絵はがきの写真を拡大した展示

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 和歌山城が写る絵はがきをそろえた展示「絵葉書にみる和歌山城」が現在、和歌山城天守閣多門展示コーナーで開催されている。

戦前の天守閣と現在の天守閣の比較

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 同展は、明治後期から昭和初期までの絵はがきを展示し、当時の同城やその周辺の建物、風景を紹介する。日本では1871(明治4)年に郵便制度が始まり、1873(明治6)年に官製はがきが発行された。郵便法改正により1900(明治33)年に私製はがきが認められたことで、写真や絵を使った絵はがきが観光地などで土産や記念品として販売された。

 展示は3部構成。1章「遠くからみる和歌山城天守閣」では、県庁前通りや東堀、大手門付近から見た同城を紹介。明治30~40年代には大天守に来城者の姿が見られ、現在と同様に市民が天守閣からの風景を楽しんでいたことがうかがえる。2章「本丸・西之丸庭園・二の丸・西の丸・南の丸」では、絵はがきに写る当時の姿と現在の写真を並べ、変化を紹介する。3章は「大天守展望からみる景色」と題し、同城から眺める市街地などの様子を現在の姿と比較する。

 学芸員の谷口弥生さんは「戦争で焼失する前の和歌山城と現在の姿を比べてほしい。展示を見た後、大天守に登り、実際の景色を見てもらえれば」と話す。「空襲で多くの資料が燃えてしまったので、絵はがきは貴重な資料。何気ない風景写真が歴史的に大切な資料になることもあるので、ぜひ今の日常の風景を残してもらえたら」とも。

 開館時間は9時~17時30分。入館料は、大人=410円、小中学生=200円。

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