和歌山城や動物園などを含む和歌山公園内全域(和歌山市一番丁)が10月、グーグル・ストリートビュー(以下、GSV)で公開された。
グーグル・ストリートビューに追加された、全国でも珍しい「お城の動物園」
和歌山公園は、和歌山城天守閣をはじめ、西の丸庭園(紅葉渓庭園)、茶室「紅松庵」、動物園などを含む一帯。GSVでは、天守閣、西の丸庭園、紅松庵は2012年12月に公開されていたが、表示範囲が公園内全域に広がった(二の丸広場、各登り口など、一部エリアを除く)。
GSVは、米グーグル社が提供する世界中の写真を360度パノラマビューで見られる無料オンラインサービス。和歌山公園内の撮影は2012年の夏に行われたという。
和歌山市役所和歌山城整備企画課の柳雄介さんは「現在、和歌山城おもてなし充実事業の一環で、『忍者と一緒に和歌山城!』 という歩行困難な方への登城サポートを行っている。しかし、公園内を全てバリアフリー化するのは非常に難しい。ネットでいつでも見られるGSVへの写真公開は価値ある試みだ」と思いを語る。
GSVを閲覧するには、グーグル・マップで「和歌山公園」「和歌山城」などのキーワードを入力。地図の任意の位置に、縮尺パラーメーターの上にある人型のアイコンをドラッグ&ドロップすると、和歌山公園内を疑似散策できる。和歌山公園の敷地内はもちろん、天守閣から和歌山市街地の景色も一望。ただし、城内には撮影不可の展示品があり、公開されている写真は実際の様子と必ずしも同じではない。
「2012年度の和歌山城の来場者は約19万5000人。少なくはない数字だが、GSV公開によってより多くの人に和歌山城と緑豊かな公園内を体験してもらえたら」(柳さん)。