「ワカヤマソウリュウ」ぬいぐるみの再販売が11月4日、和歌山県立自然博物館(海南市船尾)で始まった。
今年7月に開催した特別展「よみがえるワカヤマソウリュウ」で「和歌山県立自然博物館友の会」が販売した同ぬいぐるみ。全長約50センチで、目の位置や歯の並び、ヒレの大きさなど、ワカヤマソウリュウの特徴を再現し、タグには学名と同館の標本番号も記載されている。7月13日に400個限定で販売したところ、8月15日に完売した。同会によると、好調な売れ行きに販売開始1週間で再販を決定したという。今回は500個を用意する。
ワカヤマソウリュウ(学名=メガプテリギウス・ワカヤマエンシス)は、2023年12月に同館が新属新種として発表したモササウルス類の通称。2006(平成18)年に有田川町の鳥屋城山周辺の約7200万年前の地層から化石が発見され、2010(平成22)年12月~翌年3月の大掛かりな発掘調査で、尾部を除くほぼ全身の骨が発掘された。
同会は、10月19日・20日に静岡県で開催された「ほねほねサミット2024」、10月26日・27日に京都で開催された「いきもにあ2024」でも同ぬいぐるみを販売。同会によると、売れ行きは好調で、ぬいぐるみにハーネスを付け、散歩するかのように持ち歩く人もいたという。SNSでは「まって?!?!ワカヤマソウリュウのぬいぐるみ、いきもにあで出るの?!?!?!?!」「ワカヤマソウリュウのぬいぐるみ、絶対買うわよ……」「ワカヤマソウリュウのぬいぐるみお迎えしちゃいました!細部にこだわりを感じる作りが素晴らしや」(以上原文ママ)などの反響も見られた。
同館学芸員の佐々木歩さんは「柔らかくしっとりとした重みのある生地と綿の具合がよく、『ずっと触っていたい』と好評。SNSではランドセルを作ってぬいぐるみに背負わせたり、ベッドに寝かせたりする人もいた。家族のように扱ってもらいほほ笑ましく思っている」と話す。「世界的にも貴重な標本を基に再現したぬいぐるみ。ぬいぐるみをきっかけに博物館にも来て展示をじっくりみてもらえたら」とも。
価格は3,500円。同館事務室のほか、有田川町の有田川町観光案内所や道の駅明恵ふるさと館、有田川町鉄道交流館、百福梅本舗、しみず温泉などで販売する。