
紀伊半島周辺で生息する両生類・爬虫(はちゅう)類約60種を掲載するデジタル図鑑「和歌山県両生類・爬虫類ハンドブック」が4月8日、和歌山県立自然博物館(海南市船尾)のウェブサイトで無料公開された。
和歌山県を中心に、紀伊半島周辺で記録されたウミヘビ・ウミガメ類を含む両生類や爬虫類の写真、学名、解説文を掲載する。県内で撮影した野外写真に加え、種の特徴が一目で分かる白背景の写真を組み合わせて収録。解説は、専門家や研究者が執筆した。PDF形式で、スマートフォンでの閲覧に最適化した軽量版と印刷向きの詳細版を用意する。
高田賢人学芸員によると、和歌山県は生物の東西分布の境界となるケースが多く、和歌山県に焦点を当てることで地域の特性が分かるという。高田さんは「自然への関心を広げるきっかけにしたいと思い、スマホにダウンロードして、動物を見つけた時にすぐ調べられるようにした」と話す。「ハンドブック作成のための野外調査で、新情報も出てきた。これからもアップデートしていきたい。利用者からの情報提供も期待している」とも。