
プロゴルファーの東尾理子さんがが6月4日・5日、有田川町内の小中学校11校を訪れ、児童と生徒に生理用品を寄贈した。
助産師による「自分の体を大切にする」をテーマにした授業を受ける石垣小学校の5・6年生
不妊治療の経験から東尾さんは、女性特有の健康支援に取り組むNPO「TGP」(東京都大田区)の理事長を務める。「若いときから自分の体を知ってほしい」と2024年から、学校向けの月経教育にも取り組む。
東尾さんは4日、町役場を訪れ、町内の小学校4年~中学校3年の児童・生徒の1年分に相当する生理用ナプキン4万3776枚とディスペンサー173台を寄贈。町内の11校を順に訪れ、各校の代表児童・生徒に生理用ナプキンが入ったディスペンサーを手渡した。同NPOによる和歌山県での寄贈は初。東尾さんの父で元プロ野球選手の修さんが同町出身だったことで実現したという。
東尾さんは「ナプキンを持ってトイレに行ったり、ナプキンが設置されている個室に入ったりすることが、自分の生理を知られる恥ずかしさや不安などにつながる。全個室にディスペンサーを設置し、ナプキンを置くことに意味がある」と話す。
寄贈に合わせて5日、石垣小学校(有田川町吉原)と金屋中学校(中井原)では助産師が包括的性教育授業を行った。
石垣小では5年・6年の児童18人が授業を受けた。児童たちは「助産師の仕事がわかった」「自分の体を大事にしたい」「自分を守る方法があることを知った」「人に触るときは声かけしてからにする」「それぞれ成長が異なり、苦手なことも異なるから気遣いしたい」などの意見や感想を述べた。
東尾さんは「小学校でも中学校でも男女一緒に授業を聞いてもらった。男女共に互いを尊重し、大切な体を考えるきっかけにしてもらえたら」と話す。
※中学校名を修正しました。(2025年6月13日11時55分修正)