見る・遊ぶ 学ぶ・知る

「アドベンチャーワールド」にカリフォルニアアシカの赤ちゃん、18年ぶりに誕生

6月5日に誕生したカリフォルニアアシカの赤ちゃん(2025年6月9日撮影)

6月5日に誕生したカリフォルニアアシカの赤ちゃん(2025年6月9日撮影)

  • 4

  •  

 カリフォルニアアシカの赤ちゃんが6月5日、「アドベンチャーワールド」(白浜町堅田)で18年ぶりに生まれた。

カリフォルニアアシカ赤ちゃんと母親(2025年6月6日撮影)

[広告]

 赤ちゃんは雌で、出生時の体重は5.3キロ。2017(平成29)年に「海の中道海浜公園」(福岡県)で生まれた雌と2011(平成23)年に東京都恩賜上野動物園で生まれた雄の間に生まれた。ブリーディングローン制度で雄が来園し、交配に成功した。

 現在、「アニマルランド」横のプールで子育ての様子を公開。同園飼育スタッフの山内博勝さんによると、赤ちゃんは母アシカのそばを離れず、プールにいる母を追って少しずつ泳ぐ様子が見られ、日中は親子で鳴き合いコミュニケーションを取り、閉園後の静かになると、母アシカがリラックスした姿勢で授乳しているという。体重も増加し、四肢の力もしっかりしてきて順調に成長している。6月17日現在の体重は5.62キロ。

 同園では1977(昭和52)年からカリフォルニアアシカの飼育を始め、1983(昭和58)年6月に初の繁殖に成功。2006(平成18)年までに7頭を生育したが、2013(平成25)年6月に誕生した1頭は死んだ。雌カリフォルニアアシカの発情期は年間わずか数日間。限られた期間のみ雄を受け入れることから、雌雄の同居のタイミングを見極めることが非常に困難だったという。同園ではホルモン検査や行動観察から発情の兆しを見極め、繁殖に成功した。

 山内さんは「子アシカが母アシカに上ったり寄り添って寝たりする姿はとてもほほ笑ましい。今はまだプールの水面でぎこちなく泳いでいるが、少しずつ遊泳力が高まり、速く泳いだり潜ったりする姿を見せる。さまざまなものに興味を持ち、少しずつ魚の切り身や小さな魚も食べ始めるので、成長を見守ってもらえれば」と話す。「妊娠が確定したときには、これまでの経験を思い出し涙が出た。無事に誕生してくれたので、親子をサポートして、育成を成功させたい。今後も繁殖に挑戦して、カリフォルニアアシカを通じて、生命の美しさを伝えていきたい」とも。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース