「湯原製パン所」(有田川町庄、TEL0737-52-3758)が今年で創業80周年を迎えた。
1945(昭和20)年に湯原定義さんが創業した同店。病院給食への卸を経て、1963(昭和38)年からは学校給食を中心に事業を展開。これまで常設の対面販売所を持たず、餅、みかさ、クリスマスのバタークリームケーキなどの受注生産と販売を行ってきた。
三代目店主の湯原洋三さんは、調理専門学校の製菓部門で学び、卒業後は先代で父の秀友さんの下で修業。2023年に同店の経営を継いだ。洋三さんは、創業当時からの事業に加え、2024年からイベント出店も始めた。11月16日の「ありだがわ楽市」出店では、さつまいもあんぱん、あげあんぱん(以上150円)、パインパン(200円)などを販売する。
先代店主の秀友さんは「創業当時は食料が少ない時代でパンがよく売れた。昔はこの地区にも製パン店があったが、廃業していき、当社だけになってしまった。地域の皆さんに支えられて今日までやって来られた」と振り返る。洋三さんは「父の背中を見てパン職人を目指した。腕を磨き、作れるパンの種類を増やし、たくさんの人に食べてもらえるようイベント出店にも力を入れてきたい」と意気込む。