海南市在住のカメラマン黒岩正和さんが3月23日、国内離島での食体験をつづったフォトエッセー「離島めし」を刊行した。発行は「光村推古書院」(京都市)。
黒岩さんの20年以上にわたる島民との交流の記録から食事を中心に紹介する同書。黒岩さんは、1982(昭和57)年、和歌山市生まれ。18歳から東南アジアを旅し、写真家のアシスタントを経て独立した。20代から国内の離島巡りを開始。延べ1600回以上島に渡り、島民の日常や祭りを記録してきた。2025年1月に写真集「百島百祭」を出版。現在も月1回以上訪島し、撮影と記録を続ける。
「離島めし」の1章は、約70島から島独自の歴史や島民との思い出が詰まった100品以上の料理を「離島めし」として紹介。佐渡島(新潟県)のブリカツ、利尻島(北海道)の乳酸飲料、周防大島(山口県)のみかん鍋などを掲載する。2章「祭りめし」は神事に供される神饌(しんせん)や振る舞い料理など約30島から50品ほどを紹介。3章は島へ渡る15以上の航路の船内で提供される食事「船上めし」を約20品掲載する。
そのほか「島酒場コラム」22本、「島のお土産」27点も紹介する。写真で残せなかった情景に代え、黒岩さんが描いたイラスト約100点を添える。
黒岩さんは「約20年間の島巡りでたくさんの時間を島の人たちと過ごし、食事を共にしてきた。今回、掲載のため確認すると、閉店していた店も多くショックを受けた。人が訪れることで、祭りも島の飲食店や食文化も続いていく。この本が島を訪れるきっかけになれば」と話す。「四季で移り変わる島の景色、祭りや盆などの行事を制覇するには月3回、島を訪れても400年以上かかり、終わりがない。一生をかけて撮り続けたい」とも。
B5変型判、208ページ。価格は2,640円。全国の書店やインターネットで販売する。