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和歌山・紀美野町でスペイン現代陶芸展 作家が滞在し、作品制作も

カルメン・マルコス(Carmen Marcos)さんの作品

カルメン・マルコス(Carmen Marcos)さんの作品

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 野上八幡宮近くにある陶芸工房「八幡工房」(海草郡紀美野町小畑、TEL 073-489-4004)で7月から、スペインの現代陶芸と日本の交流芸術祭「ミシオン・セラミカ」が開かれている。主催は銀聲舎(ぎんせいしゃ)。

ディレクターの井澤正憲さん(右端)とスペイン人作家たち

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 「ミシオン・セラミカ」とは、スペイン語で「伝道・陶芸」の意味。銀聲舎の松尾寛さんは、「日本とスペインの持つ陶芸文化が互いに関係し合い、それぞれの特色を伝え合うことで、新しい陶芸表現の可能性を見い出すことを願って名づけた」と話す。

 会期中、主会場の八幡工房をアーティスト・イン・レジデンスとし、スペイン人アーティストたち約20人による現代陶芸の作品展示を行う。アーティストたちが和歌山に滞在し、それぞれの作品を制作している。

 八幡工房の主宰者で同展示のディレクターを務める井澤正憲さんは30代の頃、陶芸の師である林康夫さんの勧めでスペインに渡り、林さんの盟友で陶芸家のエンリケ・メストレさんを訪問。そこで出会ったアーティストたちと帰国後も交流を継続し、2008年には「レラシオン・セラミカ」(スペイン語で『陶芸を通じて生まれた関係』の意味)という名で展覧会を開催した。

 「日本で陶芸といえば『うつわ』のイメージがあるが、ここでは陶芸による新しい表現を感じてもらえれば。スペインのハイレベルな作品が並ぶのでぜひ足を運んでほしい」と井澤さん。「展覧会の名に込めたとおり、多くの人が陶芸を楽しむ機会になり、日本とスペインの新たな文化交流の1つになれば」とも。

 7月23日のトークイベントに参加したスペイン人アーティストは「異なる文化を経験し、作品を制作できることがうれしい。東洋の精神を肌で感じたい」と、日本での滞在に意欲を見せる。

 会期は9月27日までの土曜・日曜日。11時~17時。入場無料。

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