南海電鉄和歌山市駅近くのシェアキッチン「PLUG(プラグ)」(和歌山市万町)が10月16日、書籍販売を始めた。運営はWebデザイン会社「BEE(ビー)」(板屋町)。
昨年9月にオープンし、貸し切りパーティーやイベント、週3日のカフェ営業をしてきた同スペース。
書籍販売のきっかけについて、仕入れ業務を担当する三木早也佳さんは「和歌山では最近、小規模な書店が減ってきている。一箱古本市に出店した際に経験したお客さまとのやりとりが楽しかったため、棚に『店主の意思』がある書店を作ってみたかった」と話す。
店内の棚は、「建築」「食」「旅」「ことば」「仕事」のカテゴリに分けて構成する。各ジャンルの初心者にも手にとってもらいやすいよう、三木さんが古本を中心に選んでいる。
ランチを注文すると、ブックカバーで中身が隠された文庫本の中から一冊選んで持ち帰れるサービスを実施。ランチタイムに来店した30代の女性は「今日はどんな本が出るかなと、くじを引くようなわくわく感があってすごく楽しい。一般書店だと平台に積まれ面にされている本が主役で、棚ざしの本が脇役と感じるが、ここの本は全てが主役のように感じ、ついついいろいろな本を手に取ってしまう」と笑顔を見せる。
「書店は子どもから大人まで誰もが無料でふらっと入ることができ、さまざまな知らなかった世界にも出会える場所。待ち合わせにもぜひ使ってほしい」と三木さん。
※メニュー等は2015年当時の情報です。一部情報を削除しました。(2021年3月10日)