紀三井寺球場(和歌山市毛見)で7月13日、夏の高校野球「第98回全国高校野球選手権大会和歌山大会」が開幕する。
始球式では、九度山町出身でオリンピック日本代表のエースとして活躍した杉浦正則さんが登板。金メダル獲得のためにプロ野球への道を選ばなかったことから「ミスターアマ野球」と呼ばれている。
杉浦さんは和歌山県立橋本高校、同志社大学を経て日本生命に入社。社会人野球で投手として活躍した。オリンピックでは、バルセロナ、アトランタ、シドニーの3大会連続日本代表に選出され、メダル獲得にも貢献。オリンピック通算5勝の記録はいまだに破られていない。
今大会の出場校は39校。全試合が同球場で行われる。今年は部員不足で慶風(紀美野町)が出場を辞退。初出場は創部1年目で全選手が1年生の和歌山南陵(日高川町)。来春閉校の伊都(橋本市)は、最後の夏の大会に選手9人で挑む。
春季近畿大会県予選の上位4校がシード校。抽選で各ゾーンに1校ずつ振り分けられた。Aゾーンには日高中津、Bゾーンに有田中央、Cゾーンに智辯学園和歌山、Dゾーンに紀央館が出場する。
6月25日発売の地元スポーツ誌「エールスポーツ和歌山」では出場する全39校を特集。取材を担当したCrop(クロップ)社長の万谷絵美さんは「見どころは、元プロ野球選手でオリックス2軍監督も務めた岡本哲司監督率いる和歌山南陵高校の初の公式戦。昨夏の優勝校・智辯学園和歌山(和歌山市)と対戦するが、強豪相手にどのような戦い方を見せてくれるか楽しみ」と期待を寄せる。「春の選抜に出場した市立和歌山や古豪・箕島、創部7年目の和歌山東も注目したい。全校取材で分かったのは、どの高校もさまざまな工夫を凝らし精一杯練習していること。選手の表情や声の掛け合いなどにも目を向け、チームの個性を見つけようとしながら観戦すると、より深く楽しめるはず」とも。
開幕当日の第1試合では、向陽高校と箕島高校(有田市)が対戦する。続く第2試合では粉河高校と紀北農芸高校(かつらぎ町)が登場。テレビ和歌山と和歌山放送が全試合を中継する。
開会式は12時から。第1試合は13時30分プレーボール。入場料は、大人=700円、中高生=300円。