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和歌山・生石山で恒例の「山焼き」 炎に歓声、ススキ保全に町役場と住民が協力

高原には大勢の観客が集まった

高原には大勢の観客が集まった

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 紀美野町と有田川町の町境にある生石高原で3月12日、恒例の山焼きがに行われた。主催は紀美野町、有田川町、生石高原観光協会。

こんがりと焼きあがった山の様子

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 同高原は標高870メートルで面積は約13万平方メートル。関西百名山の一つである生石ヶ峰周辺に広がるススキの名所として知られる。1998年からススキ高原の保全のために地元住民と町役場が協力して野焼きの検証などを開始。2002年に防火水槽を設置して山焼きの実施が可能となり15回目を迎えた。ススキの枯れ穂を焼き払うことで新しい芽が出ることを促進し、雑草や雑木の繁殖を抑える効果があるという。

 8時50分の点火式には生石高原のランドマーク「笠石」周辺に写真愛好家や観光客など約300人が集まった。県立海南高校美里分校の生従が和太鼓を演奏し、バチバチと音を立てながら高原に火が広がると見物客からは歓声が上がった。約3時間かけて93000平方メートルの山焼きが行われた。

 大阪から農家民泊ツアーで紀美野町を訪れた女性は「山焼きは初めて見るが、迫力があった。高原からの眺望も素晴らしいので、大満足」と笑顔を見せた。和歌山市の写真愛好家の男性は「炎が上がる様もいいが、山焼きの後に黒一色に染まる草原の様子も魅力だ。今日はゆっくり景色を楽しみたい」と話す。

 「生石山の大草原保存会」の西川泰寿(ひろかず)さんは「山焼きが行われると、春の訪れを感じる。4月29日が山開きで、餅まきなどのイベントも行う。今年もたくさんの人に生石高原を楽しんでほしい」と呼び掛ける。

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