クラシック音楽イベント「きのくに音楽祭2022」が10月10日・14日～16日、和歌山城ホール（和歌山市一番丁）と和歌山県立図書館メディア・アート・ホール（西高松）で開催される。主催は和歌山ゆかりの音楽関係者でつくる実行委員会。

きのくに音楽祭で、来日ツアー初の単独公演を行う「ラトビア放送合唱団」

　きのくに音楽祭は2019年に始まり、今年は2年ぶり3回目。さまざまな企業や団体、個人の協賛で開催する民間主体の地方音楽祭で、多感な時期の子どもたちに良質な芸術体験を贈りたいと企画した。音楽祭総監督は和歌山市出身のバイオリニストで、東京芸術大学元学長の澤和樹さん。

　期間中に5つの公演と出演アーティストらが小学校で開く演奏会「きのくにアウトリーチ」、2つの無料公演を開く。

　弦楽オーケストラによる「ウエルカム・コンサート」には澤さんを筆頭に和歌山ゆかりの演奏家が出演。4人のソリストが弾き分けるビバルディ「四季」は、東京芸大とヤマハが共同開発したAIによる同期システムで、生演奏のリズムに合わせて、世界で活躍するアニメーターの映像作品が動く。そのほかピアノ・バイオリン・チェロによるピアノ三重奏「トリオ・アコードの世界」、弦楽四重奏・ピアノ四重奏・弦楽五重奏による「モーツァルトの室内楽」、来日ツアー初の単独公演となる「ラトビア放送合唱団」、オーケストラによる「ファイナル・コンサート」が14日～16日の3日間で開かれる。

　無料公演はモーツァルトの5歳～35歳の作曲家人生をたどり、幼児からプロのピアニストまでが1曲ずつリレー演奏する「若い芽チクルス」と子どもを対象にした弦楽四重奏による「0歳児からのファミリー・コンサート」。

　同祭事務局の高水美佐さんは「今回唯一の合唱『ラトビア放送合唱団』は、きのくに音楽祭が始まって以来の大規模合唱団。これまでの合唱のイメージを覆すような人間の声の美しさを体感してほしい」と話す。「ウエルカム・コンサートでの画期的な試みやプロの本格的な演奏から身近な人の演奏まで、さまざまな人に楽しんでもらえる公演がある。 生の音楽に触れてもらえたら」とも。

　料金は、一般＝前売り4,000円、当日5,000円、大学生＝同1,500円、同2,000円、小中高校生＝同1,000円、同1,500円。未就学児入場不可。チケットは和歌山城ホール、和歌山県民文化会館（小松原通1）、イープラス、ファミリーマート店舗で取り扱う。