南海和歌山市駅近くの「城下町の八百屋さんpiatto(ピアット)」(和歌山市板屋町、TEL 073-488-6340)がオープンして3カ月がたった。
経営は和歌山市中央卸売市場内にある立野商店。昭和23年創業の老舗青果問屋で、和歌山のレストランを中心に業務用青果を注文販売している。店舗面積は25坪。
「対面販売がしたい」との思いから、2011年ごろから2013年12月まで毎月1度金曜日にダイワロイネットホテル和歌山(七番丁)前の芝生広場に直売店「金曜日の八百屋さん」を出店。その店舗が前身となり、今年7月に常設店としてオープンした。
店名の「ピアット」は、イタリア語で皿という意味。食卓にいつもと違う1皿をのせて、毎日の食事を楽しんでほしいとの思いを込めている。
店長の立野幸子さんは「市場で掘り出し物が手に入っても、注文販売では売る場所がない。対面販売では『本日のお薦め』として、旬のものや安いものをすぐ販売できるのがメリット」と話す。「お客さんの顔を見て、世間話できるのも楽しい」とも。
同店では和歌山で栽培された野菜を中心に、スーパーでは目にすることが少ない珍しい野菜を仕入れて販売。陳列される青果は毎日変わるため、フェイスブックや店頭の看板で「本日のべっぴんな野菜たち」として紹介する。
購入客は主婦が7割ほど。トマトなど生のままサラダにできる品種が売れ筋だという。一方で立野さんは「初めてみる野菜を購入していく人が思った以上に多い。皆さんチャレンジ精神がある」と笑顔。挑戦者にはお薦めの調理法を店頭で伝えている。「野菜は素揚げがおいしい。初めて見る野菜も素揚げに塩で食べると感動がある」と野菜の魅力を話す。
これからの季節はちぢみほうれん草やロマネスコ(カリフラワーの一種)などの冬野菜が店頭に並ぶ。「バーニャカウダに合う野菜が出そろう季節なので、ぜひ自宅で楽しんでほしい」と呼び掛ける。
営業時間は11時~16時。定休日は水曜・土曜・日曜・祝日。