和歌山経済新聞の2025年年間PV(ページビュー)ランキング1位は、和歌山県立自然博物館(海南市船尾)で行われた大顎のないクワガタの展示を伝える記事だった。
同個体はノコギリクワガタの雄で、突然変異で頭部と前足だけ幼虫に似た形のまま成虫として活動する幼形成熟個体。同館の高田賢人学芸員によると、海南市在住の男性が同市内の雑木林で採集したという。幼形成熟個体などの異常個体は餌を取ることができず、すぐに死んでしまうため、生きた状態で採集・展示できることは非常に珍しいという。同個体も展示期間中に死んだ。
ランキングは今年1月1日から12月11日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。ランキング上位10位は以下の通り(カッコ内は掲載日)。
1. 和歌山県立自然博物館で大顎のないクワガタ展示 珍しい幼形成熟個体を紹介(8/7)
2. 紀美野にバイキング食堂「キッチンこもれび」 モーニングプレート提供も(4/10)
3. 和歌山・本町公園で「ワカヤマコーヒーマーケット」 2日間で100店が出店(11/11)
4. 「ユニクロ」紀伊川辺店で和歌山の企業3社コラボTシャツ販売(4/4)
5. 和歌山のすし店「笹一」が50周年 独自の冷凍技術で加工ずしを全国に(9/12)
6. 岩出駅近くに日本茶専門店「茶のいろ」 静岡県掛川市出身の店主が開業(10/3)
7. アドベンチャーワールドのジャイアントパンダ4頭、最終公開日に長蛇の列(6/27)
8. 和歌山にクレープ店「べあくれーぷ」 ウサギやクマの動物型トッピングも(3/17)
9. 道の駅「青洲の里」のレストランがリニューアル 地産食材を提供(3/28)
10. 有田川町に「ポッポみちスタンドボンジュ」 フランスからの移住者が出店(5/23)
2位は上半期PVランキング1位だった紀美野町のバイキング食堂「キッチンこもれび」がランクイン。5位、6位、8位、10位には老舗すし店、日本茶専門店、クレープ店など個性豊かな飲食店の記事が並んだ。
3位は県外のコーヒー店19店が出店した「ワカヤマコーヒーマーケット」の開催を知らせる記事。コーヒー店のほか、飲食や雑貨などが2日間で100店以上並び、当日は好天に恵まれたこともあり、大勢の来場者でにぎわった。
7位には、6月28日にアドベンチャーワールド(白浜町堅田)から成都ジャイアントパンダ繁育基地(中国四川省)に返還された4頭のジャイアントパンダ「良浜(らうひん)」「結浜(ゆいひん)」「彩浜(さいひん)」「楓浜(ふうひん)」の最終公開日の様子を伝える記事がランクインした。
12月12日、日本漢字能力検定協会が発表した「今年の漢字」には「熊」が選ばれた。同協会は猫熊(パンダ)が話題になったことも理由として挙げた。4頭返還の話題は全国の注目を集めた。和歌山経済新聞は、パンダファミリーがこれまで届けてくれた明るい話題に続くハッピーニュースをこれからも発信していきたい。