収蔵資料企画展示「絶滅した大型肉食動物ニホンオオカミ」が1月20日から、和歌山県立自然博物館(海南市船尾、TEL 073-483-1777)で行われている。
展示内容は、和歌山大学から寄託されたニホンオオカミの剥製1点と頭骨レプリカ、解説パネル。剥製の大きさは体長1メートル、体高73センチ。
同館によると、ニホンオオカミは1905(明治38)年に奈良県南部での捕獲を最後に記録が途絶え、絶滅したとされている。現存する剥製は5体。同館のほか、国立科学博物館に2体、東京大学に1体、オランダに1体のみ。
今回は、全8枚のパネルのうち4枚に地学の視点を取り入れ、新たに制作。近年の研究ではニホンオオカミの祖先が大陸から日本列島に渡った可能性を指摘していることに触れ、「なぜ生物が日本列島に渡ってこられたのか」を解説する。氷河期の気候変動、それに伴う海水準変動のメカニズムなどを紹介する。海水面が約130メートル低下した場合、陸地がどのように広がり大陸とつながるのかをシミュレーションした地図などを掲載する。
地学を担当する学芸員の小泉奈緒子さんは「当館は学芸員の専門分野が多岐にわたることが特色。今回、分野の境界をまたいだ展示を試みた。気候変動が生物の分布や絶滅にどう影響するのかを考えるきっかけになれば」と話す。
開催時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館。入館料は480円(65歳以上、高校生以下無料)。2月19日まで。