和歌山県立図書館(和歌山市西高松)で1月18日、「和歌山県立図書館知的書評合戦 ビブリオバトル決勝戦」が行われた。主催は同館。
ビブリオバトルとは、バトラー(発表者)がそれぞれ5分の持ち時間でお薦めの本を紹介し、参加者や観戦者がチャンプ本(読みたくなった本)への投票数を競う書評会のこと。
同大会では、「中高生の部」「一般の部」の2部に分かれてバトルを開催。中高生の部では、昨年12月に紀南、紀北で開催された予選大会を突破した5人が、一般の部では、同予選大会での紀南、紀北の各優勝者および実行委員推薦枠4人の計6人が、それぞれ熱い書評合戦を繰り広げた。
一般の部で優勝したのは紀北予選大会優勝者で、E.L.カニグズバーグ著「クローディアの秘密」の書評を発表した桐生偉人(きりゅう・ひでと)さん。もともと大阪市の図書館に勤務していたが、「現在は橋本市の図書館でボランティアとして活動しており、そこでこの大会を知った。今後も、人に紹介したいと思える本に出合ったら、ぜひ参加したい」と意欲を見せる。
中高生の部では、県立星林高等学校2年で図書部部長の権野仁美(ごんの・ひとみ)さんが優勝。山本弘著「詩羽のいる街」を採り上げた。「優勝できてすごくうれしい。総評で著者の山本弘さんが『ビブリオバトル』に大変興味を持っていると知り、今後の励みにもなった」と笑顔を見せる。
同館の立野淑郎館長は「今後は和歌山県内全30市町村でビブリオバトルを開催していけるような規模に広げたい。県内全域の活字文化の向上の貢献できれば」と締めくくった。