「ニュース和歌山」(和歌山市南中間町、TEL 073-433-4882)が4月18日、創刊50周年記念誌「ニュース和歌山が伝えた半世紀」を刊行した。
1964年12月8日に「週刊和歌山ニュース」を創刊した同社。中日新聞記者・和歌山新聞専務を歴任した小川伊三郎さんが、「地域に貢献する新聞を作りたい」と考えたのがきっかけという。
1972年には「ニュース和歌山」に名称変更し、和歌山市内全域で配布を始めた。現在は毎週土曜と第2・第4水曜に発行。和歌山市、海南市、岩出市、紀の川市の一部で配布している。
同書は、1964年から2014年までの過去記事から時代のトピックを1年につき1本ピックアップ。あらためて取材を行い、当時の様子にフォーカスした内容になっているという。このほか、和歌山出身の著名人のインタビューや懐かしい風景を撮影した写真特集、4コママンガ「和歌山さんちのハッサクくん」から時代を反映した作品なども収録する。
編集部の林祐司さんは「時代をさかのぼればさかのぼるほど、知っている人が減ってくるし、記憶もあいまいになってくるので大変だったが、昔のことを聞きに行くと、みんな当時を懐かしんで快く教えてくれた。町の歩みを知っていると見方が変わる。若い人にもぜひ読んでもらい、和歌山の町に興味を持ってもらえれば」と話す。
高垣善信編集長は「これまで地域の新聞として、記録に残りにくいが記憶に残るものを大切にしながら紙面づくりを行ってきた。町の人やストーリーはみんなの話題。それを共有する空間こそ故郷なのだと思う。前の世代から引き継いできたものを大切にし、和歌山の良いものを守っていきたい。今後もこの町で豊かに楽しく暮らすきっかけを提供していきたい」と話す。
価格は1,080円。A4判、オールカラー、144ページ。和歌山市内の書店と同社ウエブサイトで販売している。