和歌山市鳴神の「宇都宮病院」敷地内に10月5日、多目的コミュニティースペース「なるコミ」(TEL 073-471-3148)がオープンした。延べ床面積は217平方メートルの2階建て。
スペース名は「鳴神にあるコミュニティースペース」の略。地元住民に多く利用してもらいたいとの思いが込められている。
同病院は1970年(昭和45年)に開院し、長期入院できる医療療養病床が80床ある。施設内には、外来食堂を兼用する多目的スペースのほか、キッズルームや和室、入院や転院の相談を行う「地域連携室」を設置した。建物の裏には、自家製野菜を育てるための畑も。災害時には避難場所としても開放するという。
広報部長の柴野好昭さんは併設のきっかけについて,「当院の患者と地域住民をつなげることで、地域全体を活性化していきたい」と話す。
外来食堂はテーブル席とカウンター席を合わせて50席。見舞客やスペース利用客だけでなく、誰でも利用できる。メニューは、2種類から選べるメーン料理に、副菜やごはん、スープが食べ放題の「和歌山薬膳ランチ」(1,000円)、総菜4種類にごはん、スープが付く「ワンプレートランチ」(500円)を提供する。薬膳料理は、職員の薬膳アドバイザーが考案。和歌山の食材を主に使い、食事で病気を予防・回復する「薬膳」の考え方を取り入れているという。
食堂の営業時間外には職員や地域住民が講師となる「体操教室」や「家庭菜園講座」、「温泉セミナー」などが行われる。そのほか、寄席などの企画や介護医療関係者向けの勉強会も予定する。「講師を募集している。どんどん使ってほしい」と柴野さん。
食堂の営業時間は11時~14時、日曜・祝日定休。