和歌山・紀の川市粉河のとんまか通りで2月22日、ひな人形を飾る「粉河とんまか雛通り」が始まった。
イベント期間中は、JR粉河駅から粉河寺にかけての商店街を中心にひな人形が飾られるほか、紀の川流しひな、地元の語り部と巡るツアー、絵手紙体験などを実施。毎週土曜と3月3日は、紀州三大祭の一つ「粉河祭」のだんじりを彩る刺しゅう幕を初展示する。
副実行委員長の池田香弥さんは「加太淡嶋明神のご加護がありますようにと、紀の川にひな人形を流すのは江戸時代からの伝統行事。今回から展示するだんじりの刺しゅう幕で、地元の男性にも興味をもってもらえれば」と話す。
27日は、粉河駅近くにある古民家「山﨑邸」で茶会を開く。山﨑邸は1917(大正6)年築で、当時の持ち主が綿織物の生産加工業で成功を収めたことから、和洋折衷の質の高い技術や良材が残る。「折上げ格天井(おりあげごうてんじょう)」に金唐紙(きんからかみ)を施した大広間を会場に、地元の表千家社中が、椅子と机を使った立礼式(りゅうれいしき)でもてなす。
茶会を担当するの西林加枝子さんは「身近なものでお茶を楽しむのが好きで、粉河寺で飼われているクジャクの羽で羽箒を作ったり、掘り出し物市に行ったりしている。今回も日常品や手作りの道具を取り入れている。手作りの道具を見せるのは恥ずかしいが、お茶は日常にあるものなので身近なものとして楽しんでもらえたら」と呼び掛ける。
3月31日まで。