和歌山城(和歌山市一番丁)で1月8日、恒例の消防出初め式が行われた。
和歌山市の出初め式は1951(昭和26)年から始まり今年で66年目。消防職・団員たちの士気を高め、市民の防災意識向上を図るため行っている。
当日はあいにくの雨のため、さかえ保育園幼年消防クラブの音楽演奏は中止となったが、市内の消防職員や消防団、医師会、婦人防火クラブなど2324人が参加し、パレードや救助訓練、分列行進を披露した。
救助訓練では江戸時代の火消しが救助などで行っていた「はしご乗り」を現代風にアレンジした演技を初披露。消防士が高さ約8メートルの3連はしごの上でさまざまな技を披露すると、傘を差した市民から大きな歓声が上がった。
式典後には、和歌山城東側の堀端で18台の消防車と消防部隊による放水演技が行われた。和歌山市のイニシャル「W」を表現した「イニシャル放水」や年始に縁起のよい末広がりを表した「扇形放水」、家族愛が強いことから必要不可欠な団結力の意味を込めた「スワン(白鳥)放水」などを披露した。
尾花正啓和歌山市長は「今年も市民の安全と安心、人命の救助を最優先に、積極的に防災対策の充実に努めるので、引き続き市民の皆さんの協力をお願いしたい」とあいさつした。
和歌山市内の小学生の兄弟2人は「はしごの上でバランスを取りながらいろんなポーズをとっていた消防士さんが格好良かった。放水演技はたくさんの消防車から勢いよく水が出ていてすごかった。また来年も見に来たい」と話していた。