和歌浦の紀州東照宮(和歌山市和歌浦西)とその周辺で5月11日、祭礼「和歌祭」が開催された。主催は和歌祭保存会青年部を中心にした実行委員会。
気象庁の発表では、最高気温は23.8度。県内でも、かつらぎや高野町、清水などで今年最高気温を記録する快晴となった。
祭りは定刻通り11時半にスタート。みこしを担いだ男たちが、本殿に続く108段の急な侍坂を下る「みこしおろし」が行われ、同神社には約2万人もの見物客が押し寄せた。
市内から来たという家族連れの男性は「子どもたちに『みこしおろし』を見せたくて連れてきた。すごい人混みだったが、肩車して何とか子どもたちも見ることができた」と満足気に話す。
みこしが広場に出ると行列渡御(とぎょ)出発の式典が行われ、仁坂吉伸知事や松見弘副市長があいさつ。行列奉行と呼ばれる先導役を先頭に行列が動き出し、和歌浦漁港、片男波海水浴場、不老橋など約4キロのコースを練り歩いた。行列には、みこし以外にも腰元、巫女(みこ)、宮司、相撲、舞姫、笛吹、よろい武者など計41種目が列をなし、沿道には見物人が並んだ。
今年は和歌浦漁港に和歌祭魅力発信事業実行委員会が有料(1,000円)の特別観覧席210席を用意。前売り券で約60席を販売し、当日正午の時点では残席数が2割程度だったという。