和歌山市駅と加太駅を結ぶ南海加太線で11月1日、「加太さかな線プロジェクト」が始まった。主催は南海電鉄、加太観光協会、磯の浦観光協会。加太線沿線全体の活性化が目的で、「おいしいさかな」を中心とした海産品や温泉、自然豊富な風景などを全国に向けてPRしていく。
プロジェクト第1弾として、和歌山工業高等学校産業デザイン科の生徒が制作した観光看板を、加太駅や東松江駅など計7駅に設置。看板は和歌山市森林公園(深山)から切り出された杉の間伐材を加工して作ったものだ。同校に通う松本さんは「丸太の状態で届いて不安だったが、きれいに仕上げられた。自分たちの手で作ったものが駅に無事設置されてうれしい」と笑顔を見せる。
毎週土曜・日曜・祝日には、加太駅係員がオリジナルの前掛けを着用して乗降客を出迎える。併せて、地元飲食店と共同開発した「黒穴子丼」(活魚料理いなさ、1,600円)や「黒穴子天ぷらうどん」(休暇村紀州加太、1,230円)を販売するなど、さまざまな取り組みも始まった。前掛けは加太駅で販売も行う(2,500円)。
加太観光協会の利光伸彦会長は「これからも加太沿線が一丸となり、この地に来られた方の思い出に残るような場所をつくっていきたい」と意気込みを見せる。
初日は加太駅で除幕式を行い、フォトコンテストの入選作品を車両にプリントしたラッピング列車の運行も開始。2015年2月28日まで、1日最大29本を運行する。