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和歌山の酒造「中野BC」で梅酒の蔵出し ウメ不作ながら300トンを仕込む

タンクから約22万粒の南高梅をかき出す梅酒杜氏の藤原さん

タンクから約22万粒の南高梅をかき出す梅酒杜氏の藤原さん

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 今年収穫した和歌山県産南高梅で仕込んだ梅酒の新酒の蔵出しが11月8日、酒造会社「中野BC」で行われた。

タンクから出した梅酒の色や香りを確認する藤原さん

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 「梅の日」に合わせ、毎年6月6日から梅酒の仕込みを始める同社。今年は、南高梅約300トンを高さ4.2メートル・直径2.6メートルのタンク35基に仕込んだ。同社の梅酒は、半年ほどで実を取り出した後、さらに半年から1年ほど熟成させる。新酒「香る南高ヌーボー」は、6月6日に仕込んだタンク1基分・約1万8000リットルの梅酒を、熟成させる前に瓶詰めし、一般の梅酒よりも一足早く出荷する。

 当日は、4代目「梅酒杜氏(とうじ)」の藤原弘彰さんらが、事前に別タンクにくみ上げた梅酒をフラスコに注ぎ、色や香りなどを確かめた。品質の確認後、タンク下部の取り出し口からウメの実をかき出すと蔵が甘酸っぱい香りに包まれた。

 「今年は暖冬やひょうなどの影響でウメが不作と厳しいスタートだったが、何とか例年並みに梅酒を造ることができた」と藤原さん。「暑い日が続いたおかげでウメエキスの抽出が進み、酸味や香りがしっかり引き出された風味抜群の梅酒になった」と自信をのぞかせる。

 11月22日出荷開始。同社直営店やオンラインショップのほか、県内の酒販店に並ぶで販売する。

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