
マツの木の「こも外し」が3月5日、和歌山城公園(和歌山市一番丁)で行われた。
こも外しは、害虫駆除のため毎年立冬の日に合わせマツの根元から1メートルくらいの高さで幹に巻いたこもを外す作業。和歌山城では江戸時代から続く行事で、毎年冬ごもりをしていた虫がはい出るとされる「啓蟄(けいちつ)」の日に外している。
当日は小雨の降る中、和歌山市職員8人が縄にはさみを入れ、園内のクロマツやアカマツ約250本に巻かれたこもを外していった。
和歌山城整備企画課の大城康弘さんは「最近はこも巻きをする城が減ってきたが、和歌山城では冬の訪れと終わりを告げる風物詩として継続している。城内のマツからこもが外れると春の訪れを感じる。ほかにも鳥のさえずりが聞こえたり野花が咲いたりと春を感じられるようになってきたので、和歌山城に足を運んでもらえれば」と話す。