松の木の「こも巻き」が11月7日、和歌山城公園(和歌山市一番丁)で行われた。
こも巻きは、わらで編んだ「こも」を松の根元から1メートルくらいの高さで幹に巻き、越冬のため、枝から地中に潜るマツカレハの幼虫(マツケムシ)を誘い込んで駆除する昔ながらの害虫駆除方法。和歌山城では江戸時代から続く行事で、毎年立冬の日に合わせて行う。
当日は、和歌山市の職員9人が一の橋付近や二の丸広場付近のほか、城内の約250本に1日かけ、幅45センチ、長さ180センチのこもを巻き付けた。
和歌山城整備企画課の大城康弘さんは「最近はこも巻きをする城が減ってきたが、和歌山城では市民の皆さんが季節の移ろいを感じる年中行事として継続している。今年は城内の紅葉の色づきがやや早く、11月中旬には見頃を迎えそう。冬の訪れを感じてもらえれば」と話す。
こもは来年3月6日、啓蟄(けいちつ)の日に外し焼却する。