
アドベンチャーワールド(白浜町堅田)が6月27日、4頭のジャイアントパンダ「良浜(らうひん)」「結浜(ゆいひん)」「彩浜(さいひん)」「楓浜(ふうひん)」の最終公開を行った。
当日は開園前から入場口に行列ができ、開園時間を予定より1時間早めて、9時に開園。良浜と彩浜を公開するジャイアントパンダ繁殖研究施設「ブリーディングセンター」と結浜・楓浜がいる希少動物繁殖センター「パンダラブ」に来園者が足早に向かった。検疫のため、ガラス越しの公開となったが、最後にその姿を目に焼き付けようと大勢の人が訪れ、ブリーディングセンターには開園後20分で1時間以上待ちの行列ができた。
同園では2000(平成12)年に生まれた「良浜」を初めに、2020年に誕生した「楓浜」まで、30年間で17頭のジャイアントパンダが誕生。白浜生まれにちなみ名前に「浜」が使われたことから「浜家」と呼ばれ親しまれてきた。
1994(平成6)年から日中双方でジャイアントパンダ保護共同プロジェクトに取り組み、昨年9月に30年の節目を迎えた同園。プロジェクト契約期間が今年8月で満了することを受け、中国側と協議し、6月に返還することを4月24日に発表した。5月23日に帰国日を発表すると、連日パンダを見ようと来園者が列を作っていた。
開園4時間前から並んだという仙台からの来園者は「パンダが好きで通っていた。特に楓浜は気持ちが落ち込んでいた時に生まれて、毎日の配信で元気をもらってきたので感慨深い。一日かけて最後までパンダを堪能したい」と話す。兵庫からの来園者は「彩浜が生まれた頃から見守ってきたので、最終日は見に行こうと決めていた。さみしくなるが中国で素敵なパートナーを見つけ、幸せに過ごしてほしい」と話す。
最終観覧受付は、ブリーディングセンター=15時30分、パンダラブ=16時30分。同日16時からは園内の「ビッグオーシャン」で歓送セレモニーを開く。セレモニーの様子は動画サイト「ユーチューブ」でライブ配信する。