
4頭のアムールトラが7月15日、アドベンチャーワールド(白浜町堅田)で誕生した。
同園が7月31日にウェブサイトやSNSで発表した情報によると、生後14日目の7月29日の体重はそれぞれ、2280グラム、2200グラム、2100グラム、1930グラム。性別はまだ分かっておらず、今後雌雄判定を行う。2017(平成29)年にドイツ・ハーゲンベック動物園で生まれの8歳の雄と、2018(平成30)年に韓国・ソウル大公園生まれの雌の間に生まれた。雌は2024年5月にも2頭を出産している。雄は今年7月にアドベンチャーワールドから神戸市王子動物園に搬出された。
アムールトラは中国東部からシベリアに生息するトラで、野生での生息数は500頭程度と言われている。世界動物園水族館協会が国際種管理計画の対象種として選定しており、世界中の動物園が協力し、種の保存に取り組む。国内で飼育する個体だけでは遺伝的多様性を保ちながら種を保存していくことが難しいことから、アドベンチャーワールドではドイツと韓国からトラを受け入れ、飼育・繁殖を行っている。
同園では1994(平成6)年からアムールトラを飼育し始め、1996(平成8)年に初めて繁殖に成功。以降今回の出産を含め9回の出産で22頭が誕生し、6頭が育った。今回の出産では、母トラが赤ちゃんを育てる様子を、飼育スタッフと獣医師がカメラで見守り、授乳を確認。定期的に体重測定を行い、増えていない場合はミルクを与えるなど介添え保育を行い赤ちゃんの成長をサポートする。
同園肉食動物飼育スタッフの西崎正貴さんは「赤ちゃんは目が開き、活発に動き回るようになってきた。少し離れた場所にいる赤ちゃんの元へ母トラが迎えに行き、口にくわえて連れ帰る様子も見られ、愛情深く世話をしている」と話す。「これからさらに成長し、コロコロとした愛らしい姿も見てもらえるようになる。一般公開は少し先だが、SNSなどで現在のかわいらしい様子を発信していく」とも。