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和歌山県立自然博物館で大顎のないクワガタ展示 珍しい幼形成熟個体を紹介

「夏の昆虫 カブト・クワガタ展」を担当する和歌山県立自然博物館の高田学芸員

「夏の昆虫 カブト・クワガタ展」を担当する和歌山県立自然博物館の高田学芸員

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 和歌山県内で発見されたノコギリクワガタの異常個体の展示が現在、和歌山県立自然博物館(海南市船尾、TEL 073-483-1777)の「夏の昆虫 カブト・クワガタ展」で行われている。

頭部と前肢のみ幼虫のまま成長したノコギリクワガタの雄

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 同個体は大顎を持たないノコギリクワガタの雄。同館によると、突然変異で頭部と前肢だけ幼虫に似た形状のまま成虫として活動している幼形成熟個体という。海南市在住の梅本恵司さんが同市内の雑木林で採集した。

 高田賢人学芸員は「幼形成熟個体などの異常個体は餌を取ることができず、すぐ死んでしまうため、生きた状態で採集・展示できることは非常に珍しい」と話す。

 同展ではこのほか、橋本市で採集された、体長約2.6センチの小型のカブトムシやノコギリクワガタ、ミヤマクワガタ、ヒラタクワガタ、ネブトクワガタ、コクワガタなど夏に見られる昆虫約30点を生体展示する。「温暖な気候で緑豊かな和歌山は、市街地でもカブトムシやクワガタなどの昆虫が見られる。種ごとにアゴの形や大きさが全然違うので、見比べて学んでほしい」と高田さん。

 開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館。入館料は、一般=480円、65歳以上と高校生以下無料。8月31日まで。

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