家庭用品メーカー「サンコー」(海南市大野中)が10月16日、ネコ用消臭剤「イヤにゃニオイバイ梅!」の販売を始めた。
ネコ用トイレのペットシーツに振りかけて使うネコ用消臭剤「イヤにゃニオイバイ梅!」
同社が展開するペットケアブランド「Sanko Pet(サンコーペット)」初のネコ専用商品。和歌山県内で廃棄される梅干しの種を原料にしている。
同社によると、梅由来の酸性成分が悪臭の原因となるアルカリ性の成分を中和し消臭するという。試験では、ネコの尿などに含まれるアンモニア99%、魚の臭いの原因となるトリメチルアミン99%、汗の臭い成分イソ吉草酸98%の除去を確認している。ペット用トイレに敷くペットシーツに少量を振りかけるほか、ネコのトイレ用の砂に交ぜて使う。
SDGsや地産地消への取り組みの一環として、県特産品の梅加工品生産現場で大量の種が廃棄されている問題に向き合い、ペット用品のイベント出展時にネコの飼い主から寄せられた「トイレの臭い」の悩みをヒントに企画した。開発には約1年をかけたという。
開発メンバーの畠山夏実さんは「自然由来の成分で根本から臭いを抑えるアプローチをたくさんの人に知ってほしい。梅の種が持つ高い消臭効果を通じて、和歌山の魅力発信にもつなげたい」と話す。同メンバーの蟹井啓太さんは「当社は消臭剤だけでなく、ペットの足腰の負担を減らすマットなど、ケア製品にも力を入れている。この消臭剤は、介護現場や日常生活での活用も模索していきたい」と意気込む。
価格は800ミリリットル入り=1,580円。同社オンラインショップのほか、ECサイトで販売。量販店やペットショップにも順次展開する。