低速電動カート「グリーンスローモビリティー」車両を使った実証運行事業が11月19日、南海和歌山市駅~JR和歌山駅間で始まった。
グリーンスローモビリティーは、環境に配慮し時速20キロ未満で公道を走る電動車を活用した移動サービスと車両を含めた総称。和歌山市では、二次交通充実や街中のにぎわい創出を図ろうと、グリーンスローモビリティーを活用した地域の移動ニーズ把握や新たな交通ルート検討を目的に実証運行を行う。期間中は乗車無料。乗車の有無に関わらず回答できるアンケートを実施して意見を募る。
運行ルートは、往路が南海和歌山市駅から和歌山城前を通りJR和歌山駅までの5停留所・2.7キロ、復路がJR和歌山駅からぶらくり丁周辺を通り南海和歌山市駅までの11停留所・4キロ。1日約9便を予定する。
電気自動車専門メーカー「シンクトゥギャザー」(群馬県)が製造する車両を使う。定員は10人、最大速度は時速19キロ。窓なし、対面ベンチシート仕様。
バス運転手の男性は「幅広い世代が短距離の移動に乗っている。黄色で小さなバスなのでかわいいとの声も多い。ゆっくり走るので、バスを見かけた際に近くにバス停があれば気軽に乗れるのもよい点」と話す。
和歌山市交通政策課の高木啓江さんは「黄色の車体は空の青や草木の緑ともマッチして、一緒に写真を撮っても楽しめる。窓がないので走ると風を感じられ、新鮮な乗り心地」と話す。「車内は乗客同士の距離が近く、自然とコミュニケーションが生まれる。景色を楽しんだり、店を見つけたりして楽しんでほしい。和歌山市の観光にも使ってもらえたら」とも。
実施時間は10時~17時30分。12月7日まで。