和歌山大学(和歌山市栄谷)で11月5日、観光教育研究セミナー「講談師が語る『エルトゥールル号海難事件とトルコ航空機日本人救出劇』」が開かれる。
同セミナーでは、12月5日予定の日本・トルコ合作映画「海難1890」公開を記念して、1890(明治23)年に和歌山県串本町沖で起きた「エルトゥールル号海難事件」と、1985年のイラン・イラク戦争でテヘランに残された日本人を救出した「トルコ航空機日本人救出劇」の講談を行う。
「講談」は、張り扇で机をたたいて調子を取りながら、軍記物や政談など歴史にちなんだ物語を読み上げる日本の伝統芸能の一つ。当日招く旭堂南陽さんは、司法浪人時代に講談に出会い、2001年旭堂小南陵(現:四代目南陵)さんに入門した講談師。
同映画の制作会社・東映の石山順也さんは「学生たちに国際的な史実を知った上で、グローバルな社会に出ていってほしい」と話す。東映が企画し、全国の大学に呼び掛けた同講演は、甲南大学、藍野大学に続いて3校目の上演となる。「講談は歴史伝えることができる伝統芸能。史実を伝えるのにも適している。南陽さんは5カ国語を話せるため、国際的な話をするのにも最適」とも。
和歌山大観光学部担当者は「映画が公開されるこの機会に、和歌山の史実を学生に学んでほしい。地元の人もぜひご来場いただければ」と呼び掛ける。
開催時間は14時50分~16時20分。定員約120人。参加無料。