南海和歌山ビルに入居するデパート「和歌山タカシマヤ」(和歌山市東蔵前丁)が来年8月末日で閉店する。高島屋(大阪市中央区)が12月26日、発表した。
同店は1973(昭和48)年5月にオープン。売り場面積は4510平方メートル。1階は食料品・フレッシュマートのフロア、2階は化粧品や婦人雑貨、婦人服のフロア、3階は婦人服や紳士服、紳士衣料雑貨、催会場となっている。
同社によると、和歌山店の売り上げは1991年の約65億円をピークに下降。2013年2月期は22億円を下回ったという。10年以上に及ぶ赤字に加え、来春の消費税増税や3月のイオンモール和歌山(ふじと台)のグランドオープンでさらに経営が厳しくなる見通しから、閉店を決断したと見られる。
発表翌日、ショッピングカーを引いて買い物に訪れた70代の女性は「前々からうわさでは聞いていたが、近所に歩いて行けるスーパーがなくなるのはとても困る。イオンまで電車で行くのも不便なので、高島屋の跡に小さなスーパーか食品売り場が入るといいのだが……」と嘆く。
和歌山市内では、1998年に大丸百貨店、2001年に丸正百貨店が相次いで閉店。高島屋和歌山店の撤退で、老舗デパートはJR和歌山駅に隣接する近鉄百貨店和歌山店(友田町)のみとなる見通しだ。
営業時間は、1階・2階=10時~19時30分、3階=10時~18時30分。12月31日は全館18時まで。新年は1月2日から。