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「田辺・弁慶映画祭」に沖田修一監督と松田龍平さん 10周年記念作品上映も

「モヒカン故郷に帰る」の舞台あいさつに登壇した松田龍平さん(中央)と沖田修一監督(右)

「モヒカン故郷に帰る」の舞台あいさつに登壇した松田龍平さん(中央)と沖田修一監督(右)

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 田辺の紀南文化会館(田辺市新屋敷町)で開催された「第10回 田辺・弁慶映画祭」で11月13日、「モヒカン故郷に帰る」が上映され、舞台あいさつに沖田修一監督と主演の松田龍平さんが登壇した。

和歌山の温泉も堪能したという松田龍平さん

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 会場には早朝から行列ができ、ステージに松田さんと沖田監督が登場すると大きな歓声が上がった。松田さんは「昨日到着したので、和歌山のおいしい食事とお酒も頂くことができて良かった。日本映画業界を盛り上げている由緒正しい映画祭に呼んでいただけてうれしい。また来られるようにしたい」と話すと会場から歓声が上がった。第2回のコンペティションで市民審査賞を受賞した沖田監督も「またここで上映できるように頑張りたい」と笑顔を見せた。

 コンペティション部門への応募総数は過去最多の160作品。映画祭では、一次審査で選出した8作品を上映。審査員に加え、4000人の来場者も投票を行った。

 今年は塚田万理奈監督「空(カラ)の味」がグランプリ、映検審査員賞、市民賞、女優賞(主演:堀春菜さん)の4冠を獲得した。そのほか、「映画.com」賞は野本梢監督の「私は渦の底から」男優賞は「トータスの旅」(永山正史監督)の木村知貴さんが受賞した。

 「空(カラ)の味」は、塚田監督の経験を基に摂食障害に陥った女子高生の繊細な心の揺れを描いた作品。塚田監督は「この作品で、悩みを抱えている誰かに『弱くてもいい』と伝えたい。製作過程でスタッフやキャスト、家族に支えてもらった。この作品を作れて本当に幸せです」と涙を見せた。

 第10回記念作品「ポエトリーエンジェル」のプレミア上映には、飯塚俊光監督、主演の岡山天音さん、武田玲奈さんが登壇し、舞台あいさつで今年夏に同市で行われた撮影を振り返った。実在する声と言葉のスポーツ「詩のボクシング」を題材に、梅農家の青年と寡黙な少女の出会いを描いた同作。

 飯塚監督は「オリジナル脚本で映画を撮ることが難しい時代に、地域の支援でこのような作品を作れてうれしい」と話す。撮影ではラストの大会シーンではキャストを追い込むため、あえて勝敗を決めずに撮影し、実際の大会と同じ緊張感で詩を朗読させ、キャスト陣のリアルな感情の発露を表現したという。「この映画に価値を与えられるように、今後も活動していきたい」とも。

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