和歌山県はスマートフォンのアプリストアで5月29日、防災ポータブルアプリ「和歌山県防災ナビ」の配信を始めた。
南海トラフ地震などの大規模災害時の的確な避難を促進する目的で配布する同アプリ。主な機能は避難先検索や防災情報のプッシュ通知、家族などの避難場所確認、避難トレーニングなど。アイコンはヘルメットをかぶった県PRキャラクターの「きいちゃん」。
避難先検索機能は、最寄りの避難場所を地図上に表示する。避難場所ごとに、風水害や津波に対する安全レベルを星マークの数で示す。GPS機能を有効にすれば、避難場所までの最短ルートがわかる。カメラで写した景色に避難先の名称を表示するAR(拡張現実)機能を搭載し、夜間や土地勘がない場合も避難先の方向を確認できる。避難トレーニング機能は、避難経路や避難にかかった時間を記録し、南海トラフ地震の津波の予想到達時間と比較できる。そのほか地震の震源・震度や気象警報、土砂災害警戒情報などのプッシュ通知する。
防災企画課の稲住孝富さんは「県では自主防災訓練を推奨している。先日、美浜町で行われた自主防災訓練では、細かい路地も多く、スマホ操作が苦手な人もいたが、最終的にはアプリの誘導に従って避難できた。皆さんもアプリを活用して避難トレーニングを行ってほしい」と話す。
同課の岡田光弘さんは「防災情報がプッシュ通知で届くので、18日の大阪北部の地震の時も速やかに震源や震度を確認できた。万が一の場合は避難する場所も分かるので、ぜひアプリを活用してほしい。今後は、学校や市町村役場、県施設や観光施設などにパンフレットを配布する。県民をはじめ、観光客にも活用してほしい。スマホ所有する全県民への普及が目標」と話す。
Google PlayとApp Storeで無料ダウンロード配信する。