和歌浦のホテル「EPICHARIS(エピカリス)」(和歌山市新和歌浦、TEL 073-447-0001)が、オープンして1周年を迎えた。経営は「スターボシステム」(和歌山市雑賀崎)。
同ホテルは、1917(大正6)年創業で1995(平成7)年に廃業した旅館「岡徳楼」跡を全面改装した。廃業後は鉄筋がむき出しで廃虚化した状態だったが、元の鉄骨を生かし、5階建て28室の「エーゲ海にあるホテル」をコンセプトにしたリゾートホテルを建設した。
総支配人の高橋昌也さんは、米国でホテルマネジメントとレストランマネジメントを学び、帰国後はテーマパークのオフィシャルホテル立ち上げや、ホテルチェーンの支配人などを務めた。高橋さんは「海が広がる景色には白い建物が似合うと思った」と話す。
斜面に建ち、4階にフロントとテラス付きレストランを設ける。内装は手塗りの壁でギリシャをイメージしたデザインに仕上げた。レストランではギリシャ産の各種ワインやオリーブなどを提供するほか、フロントではアテネ製の手作り固形石けんなどの土産品を販売する。1階には和歌浦観光遊歩道路直結の宿泊者専用ゲートがあり、ホテル内からビーチにすぐ出ることができる。
客室は全室オーシャンビューで、16室はテラスを備える。エーゲ海の商人たちが航海の途中に宿泊した部屋をテーマにした「キャプテンズ ツインルーム」や洞窟をモチーフとする「ケーブ ツインルーム」などがある。そのほか1階の6室はテラスに露天風呂がある。
担当支配人の上原昌洋さんは「ギリシャのコミュニティーが和歌山にはなかったので、東京の日本ギリシャ協会へ足を運んだ。協会を通して、会長でもあるギリシャ大使にお目にかかれた。ギリシャ産のワインやビールを仕入れたので、ギリシャの味も楽しんでいただければ」と話す。
高橋さんは「和歌山に関わりの深いギリシャ出身者には、物語『稲むらの火』の原作者・小泉八雲がいる。ギリシャ大使も期待してくれていて、関西のギリシャ文化の拠点にしていきたい」と意気込む。「誕生日や記念日を祝う人の利用が多く、プロポーズしたお客さまもいる。今後も協力していきたい。海外のリゾートの雰囲気を楽しんでほしい」と話す。
チェックイン=15時~23時、チェックアウト=10時。