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和歌山・万葉館が25周年  「令和」にちなんだ特設展示も

万葉館外観

万葉館外観

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 和歌山・片男波公園内の文化施設「万葉館」(和歌山市和歌浦南、TEL 073-446-5553)が7月26日、25周年を迎える。

さまざまな版の万葉集を開いた特設展示(2019年末まで)

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 和歌山市南部の和歌浦湾に面し、和歌川河口の砂州半島に設けられた同園。砂浜は海水浴場として利用される。万葉館は、同時期に建設された約1200平方メートルの体育館やトレーニング室などを備える健康館の2階に設けられた。

 万葉館は、万葉集に詠まれた景勝地・和歌浦で、和歌山県に由来する歌107首などを中心に万葉集の時代の研究や資料展示を行う。万葉の世界をテーマにした映像を上映する「紀伊万葉シアター」や、万葉植物の立体写真、出土品や複製品の展示、約800冊の図書コーナーなどを備えるほか、写真展や水墨画展などを開催する。

 現在施設内では、令和改元に合わせ、さまざまな版の万葉集の「初春の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫す」の歌のページを開いた特設展示を行っている(2019年末まで)。

 同施設を管理する一般財団法人和歌山県文化振興財団の嶋隆志さんは「この万葉館が立地する片男波周辺は、万葉集の時代には海だった。奈良時代、奈良の都の人々が海を見るために訪れていたのが、ちょうどこの辺り。当時の食事などを再現した展示も行っているので、万葉の時代の人々の気持ちになって、展示や風景などを楽しんでほしい」と呼び掛ける。「館外の公園には、万葉集に登場する植物約30種類を植えている。今、見頃のハマユウの花など、珍しい植物などもあるので、ぜひ楽しんでいただければ」とも。

 開館時間は9時~17時(16時30分最終入場)。入館無料。

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