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和歌山・加太で初のリノベーションスクール 16人が街の未来をプレゼン

リノベーションスクール@加太の受講生ら

リノベーションスクール@加太の受講生ら

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 第1回「リノベーションスクール@加太」の最終プレゼンテーションが2月23日、和歌山市立加太中学校(和歌山市加太)で行われた。主催は南海電鉄と和歌山市、企画・運営はリノベリング(東京都)。

和歌山・加太で初のリノベーションスクール 16人が街の未来をプレゼン

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 「リノベーションスクール」は、ワークショップ形式で実在する空き物件の活用を考えるプログラム。2011(平成23)年に北九州で始まり、全国各地で開催されている。和歌山市では2014(平成26)年に第1回を開催し、2019年12月に第8回を迎えた。

 「リノベーションスクール@加太」は、2月21日から3日間にわたり、16人の受講生が2つのグループに分かれ、加太地域の2軒の物件を対象に事業計画や改修計画などを話し合った。最終日に主催者や物件オーナーの前で受講生らがプレゼンテーションを行った。

 南海電鉄経営政策室長の浦地紅陽さんは「和歌山では、特に和歌山市駅と加太駅の地域活性化に力を入れている。街の活性化にはコンテンツが必要。皆さんの提案に期待している」とあいさつした。

 最終プレゼンテーションでは、住宅「堤谷邸」(加太)を担当したグループが同地域の課題を、免許返納後の高齢者の買い物、アルバイトに来ている若者と地域住民の交流が少ないことの2点に絞り、学生向けシェアハウスを提案。1階に交流スペース「おせっかい食堂」を設け、学生が買い物など地域の高齢者の困り事を解決し、高齢者は料理でお返しができると、寸劇を交えてプレゼンテーションした。もう一つの対象物件「堤邸倉庫」(同)には、アーティストの活動拠点になるシェアアトリエを提案。受講生らは、堤川に面した立地を生かし、川沿いの通り全体を彩り、地域住民の交流の場にする絵を見せると会場からは驚きの声が上がった。

 スクールマスターの大島芳彦さんは「リノベーションスクールは現在70都市、6000人が参加している。その中でも和歌山の事例は全国から注目を集めている。加太地域は美しい海岸線、タイの一本釣り漁、歴史的街並みなど魅力あふれる地域。和歌山市街の人にとっても特別な地域になる可能性がある」と話す。「今回は初開催にして実現性の高い提案が2つもできた。今後の展開が楽しみだ」と期待を寄せる。

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