西日本一の桃の生産量を誇る紀の川市で6月中旬、露地栽培された桃の出荷が始まった。露地栽培とは、ビニールハウスなどの施設を利用せず自然の状態で栽培された作物のこと。
JA紀の里によると、8月中旬までの約2カ月間にわたって十数種類の品種が順番に出荷されていくという。出荷のピークは7月5日ごろから約2週間の見込み。
同エリア最大の直売所「めっけもん広場」(紀の川市豊田、TEL0736-78-3715)では、6月14日から桃が店頭に並んでいる。兵庫県三木市から来たという60代の夫婦は「こんなに早く桃が買えるとは驚いたが、とてもうれしい。息子夫婦に届けてあげたい」と贈答用の桃と加工用の桃を1箱ずつ購入した。
桃農家の手平尚子さんは「週末の2日間で約100箱を出したが、欲しいお客さんが多いようですぐ完売した。今回出した桃は贈答用で、1箱1,300円」という。
「出荷する桃の品種は10日から2週間で変わり、値段も品種によって変動する。一番人気は7月に入ってから出す『白鳳』、最後はお盆ごろの『川中島』」と手平さん。「めっけもん広場には『桃の品種別販売時期カレンダー』が設置されており、桃の品種ごとに特徴も明記されているので、それを参考にしてもらえれば」とも。
めっけもん広場の営業時間は9時~17時。第1火曜定休。紀の川市の桃は、県内のJA直売所やスーパー等で購入できる。