「観光筏(いかだ)下り」が5月3日、東牟婁郡北山村で始まった。運営は北山村観光センター(TEL 0735-49-2324)。
同村は日本で唯一の「飛び地村」として知られる。1963(昭和38)年に北山川上流にダムが建設されたことに伴い、木材輸送は全てトラックとなり、新宮へ木材を運ぶ手段として使われていたいかだ流しは廃絶。1979(昭和54)年に産業文化を残そうと「観光筏下り」が始まった。スギ材の丸太8本で組んだいかだ7つを連結した全長約30メートルの連結いかだに手すりなどを取り付け、約1時間10分かけて北山川を下る。
新型コロナ感染対策として、乗船定員を20人から16人に減らすほか、送迎バスの座席間隔確保、消毒やマスク着用などの呼び掛けを行う。
北山村役場の三浦俊夫さんは「昨年は緊急事態宣言が発令されたため、5月6月を中止し、7月から3カ月間のみ運行した。こんな状況下だが、対策を徹底し、村の伝統ある産業文化を観光事業として存続していきたい」と話す。
1日2便。第1便受付=9時~10時20分、第2便受付=11時30分~12時40分。料金は、大人=6,600円、小学生=3,300円。運航日は、5月=土曜・日曜・祝日、6月=土曜・日曜、7~9月=金曜~水曜、祝日。9月30日まで。