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熊野古道なかへち美術館で「鈴木理策」写真展  熊野の風景など30点展示

新宮市出身の写真家・鈴木理策さんの写真が30点展示された展示室

新宮市出身の写真家・鈴木理策さんの写真が30点展示された展示室

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 新宮市出身の写真家・鈴木理策さんの作品を紹介する展覧会が現在、熊野古道なかへち美術館(田辺市中辺路町近露、TEL 0739-65-0390)で開催されている。

熊野古道なかへち美術館の外観

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 神話以前の風景をテーマに海や熊野古道を写した「海と山のあいだ」、現実の世界と水面に映る世界が溶け合う「水鏡」、草花を軽やかに捉えた「Etude(エチュード)」の3シリーズから作品30点を展示する。

 鈴木さんは1963(昭和38)年生まれ。1998(平成10)年に故郷・熊野に至る道のりをテーマにした初の写真集「KUMANO」を刊行した。2000(平成12)年に写真集「PILES OF TIME」で第25回木村伊兵衛写真賞受賞。

 同館は1998(平成10)年、中辺路町立美術館として、世界遺産・熊野古道の要所となる地域に施設や休憩所を作って人を受け入れる体制を整えたほか、近露・野中ゆかりの画家の作品の保存と展示を目的に建設された。建築家ユニット「妹島和世+西沢立衛/SANAA」が最初に設計を手掛けた美術館としても知られる。2005(平成17)年の市町村合併で田辺市立美術館の分館となった。

 学芸員の知野季里穂さんは「鈴木さんは、人が目で見ることと写真を見ることの違いを深く考察する写真家。熊野の写真も展示しているのでぜひ作品を見ていただきたい」と呼び掛ける。「当館には、地域住民のほか、熊野古道歩きの途中に立ち寄る人も多い。和歌山にゆかりのある作家の作品をたくさんの人に味わっていただきたい」とも。

 開館時間は10時~17時。観覧料は、一般=260円、学生・18歳未満入場無料。月曜休館。6月27日まで。

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