生活用品メーカー「サンコー」(海南市大野中)が主催するインスタグラムを活用したユーザーコミュニティー「サンコーペット部」の部員がこのほど、150人を超えた。
同部発足のきっかけは、2017(平成29)年のペットイベントで同社の「おくだけで吸着する撥水(はっすい)タイルマット」のユーザーによる「シニアペットの介護が楽になった」という発信。同社マーケティングチームの西畑美佑さんは「社員よりも深く商品を理解している」と感じたという。ユーザーとの関係性を作り、ユーザーの声を取り上げることを目的に2019(平成31)年4月、同部を発足させた。
同部の活動から、新柄タイルマットと壁に吸着するコーナー型爪とぎを商品化。タイルマットは新柄の案を募り座談会で候補を決定。SNS上で投票を行い商品化した。爪とぎは部員の声から柱に貼り付けられるように改良した。
ペット部の部長を務める同社の重松里依さんは「コミュニティーのテーマは『共創』。ユーザーの率直な意見から、メーカーとして本当に求められていることが分かる。今後は部員の皆さんと一緒にペットを飼う人の悩みに注目し、ペット部発のアイデア商品作りにも取り組みたい」と話す。「商品モニターや座談会、コミュニティーイベントを通して、ペットと暮らす人とのつながりを大切にしたい」とも。
入部方法は、同社アカウントをフォローし、メッセージ機能で「入部希望」と送信する。入部に審査があり、犬や猫などのペットが好きで同社の商品を使って発信してくれる人を部員に任命しているという。商品モニターとしてSNSに投稿してもらうほか、座談会や商品アレンジのワークショップではアイデアを出し合ってもらう。