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和歌山出身のピアニスト田中鮎美さんが5年ぶりのアルバム ノルウェーで活動

北欧で活動するピアニスト田中鮎美さん(©Camilla Jensen 2021)

北欧で活動するピアニスト田中鮎美さん(©Camilla Jensen 2021)

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 北欧で活動する和歌山出身のピアニスト・田中鮎美さんのユニット「田中鮎美トリオ」の5年ぶり、2枚目のCD「スベイクエアス・サイレンス -水響く-」が発売されて3カ月がたった。レーベルは「ECMレコード」(ドイツ)。

田中鮎美トリオCD「スベイクエアス・サイレンス -水響く-」

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 同ユニットは、2013(平成25)年にベーシストのクリスティアン・ メオス・ スヴェンセンさんとドラマーのペール ・オッドヴァール ・ヨハンセンさんと結成。2016(平成28)年にアルバム「Memento(メメント)」でデビューし、同年、日本ツアーを行った。

 田中さんはノルウェー在住で、北欧のジャズシーンで活動するピアニストで作曲家。幼少から音楽教室で電子オルガンを学び、即興演奏と作曲に興味を持つ。和歌山大学教育学部に進学後、アルバイトでのピアノ演奏をきっかけに多くのミュージシャンと出会い、音楽の道を志すようになったという。ジャズを演奏する中で、民族音楽やクラシックをルーツにした北欧音楽に関心を持った。2011(平成23)年にノルウェー国立音楽院のジャズ・即興音楽科に入学し、学士号・修士号を取得した。

 田中さんは「表現したい音楽を探す中で、日本の伝統音楽に魅力を感じた。雅楽や尺八など、音と音の間や一音で表現されることでうまれる静けさに心を引かれた。今回の作品にも反映している。メンバーは日本の伝統音楽にも造けいが深く、『雅楽のような表現』と提案するとすぐに自分たちの解釈ができた。聴く人を静寂にいざない、内在するエネルギーや周りの音に気付づく瞬間を提供したい」と話す。「普段、忙しい人が音に耳を澄ます、ゆったりとした時間を持ってもらえるとうれしい。大きく世界を変えることはできないが、音楽に救われた経験から、聴いてくれる人に小さな体験を提供していきたい。和歌山では、音楽を通じてみんなで良い時間を過ごせた。地元にも音楽で還元していければ」とも。

 CDは7曲入り2,860円。全国のCDレコード店のほか、音楽配信サービスで販売する。

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