就労継続支援B型事業所「キミト★ミライ」が4月1日、白浜町にオープンした。経営は、竹材や木材などの仕入れ販売を手がける「竹千代」(海南市日方)。
障がいや難病を抱える人が軽作業などの就労訓練を受ける同施設。B型事業所は、雇用契約を結ばず、体調に合わせ、個人のペースで働き、工賃を得ることができる。
社長の谷正義さんは介護職を経て同社を設立。娘が自閉症と診断され、いじめを受け落ち込んでいる時に、広島県で「ちかけん」(熊本県)が手掛けた竹製灯籠「竹あかり」に出合った。娘の喜ぶ姿を見て、竹あかりに関する事業を立ち上げたという。
同施設では農家や宿泊施設の作業手伝いなどの屋外就労や竹あかり制作など屋内就労を支援する。同社は2021年11月1日から12月10日までクラウドファンディングを行い、目標金額300万円を上回る305万4,777円を集めた。調達した資金は、敷地内での竹を使ったジャングルジムやブランコを設けた竹あかり公園設立のほか、高さ約30センチメートルのミニ竹あかり500本の制作に充てる。
谷さんは「白浜は和歌山でも有数の観光地。観光は光を観ると書く。将来、娘や同じような障がいや悩みを抱える人が竹あかりの制作で輝く未来の光を作り出せる場所にしたい」と意気込む。
定員は20人。対象は白浜町、上富田町、田辺市・すさみ町(一部地域のみ)に在住の障がいのある人。各市町村の福祉課、相談支援事業所で相談を付け付ける。
※公園の設備と対象地域を修正しました。(2022年4月22日13時30分)