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「ウエストエクスプレス銀河」紀南運行へ 2年目は海側席倍増の工夫も

2021年に紀南エリアを走行したウエストエクスプレス銀河(写真提供=きのくに線活性化プロジェクト)

2021年に紀南エリアを走行したウエストエクスプレス銀河(写真提供=きのくに線活性化プロジェクト)

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 JR西日本の観光特急列車「WEST EXPRESS(ウエストエクスプレス)銀河」紀南コースが10月3日から、今年も運行する。

9月4日に草刈りを行い見通しの良くなった湯川駅

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 同列車は、停車駅や車内で特産品の販売や伝統芸能の披露などの「おもてなし企画」を提供する観光列車。117系電車を改造した6両編成で「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、1両ごとに異なる座席を配置する。2021年7月16日から12月22日にかけて紀南エリアを初運行。新型コロナウイルス感染対策で、座席数を通常の85席から54席に制限したものの、約3000人が乗車した。

 今年の運行では、京都発新宮行きの夜行列車と新宮発京都行きの昼行列車を72本運行。車窓から海の景色を楽しんでもらおうと、駅や線路沿いで草刈りを行うなど沿線の景観改善に取り組むほか、山側に配置していた個室や寝台のある車両は連結する向きを逆転させ、海側の座席を昼行列車で昨年の30席から71席へ、夜行列車では同24席から61席へ、それぞれ増やす。「おもてなし企画」もリニューアルする。

 夜行列車では、夜食の「和歌山ラーメン」をテイクアウトし、深夜の和歌山駅ホームで列車を眺めながら食べられるようにする。早朝に到着する串本駅で名勝「橋杭岩」の日の出を観賞できるようにするなど、運行時間を季節に合わせる。

 昼行列車は、昨年より出発時間を約2時間早め、おもてなし停車時間を拡大。新たに紀伊田辺駅に停車する。同駅から和歌山駅間では4号車のフリースペースで運行日ごとに日替わりで、沿線市町や地元企業が地域の魅力を紹介し、名産品を振る舞う。

 JR西日本の上段貴司和歌山営業部長は「きのくに線は車窓を流れる美しい景色が一番の魅力。海側の席が昨年の2倍以上になったので、ぜひ雄大な太平洋の眺めを楽しんでほしい」と話す。「地元の人の協力で、昨年よりも一段とパワーアップしたおもてなしを用意する。乗客にも移動時間の過ごし方に価値を見いだしてもらえたら」とも。

 運行は来年3月8日まで。全席指定。

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