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和歌山のHimacoさん、コミックエッセー刊行 統合失調症の体験つづる

和歌山県在住のHimacoさんの著書「今日もテレビは私の噂話ばかりだし、空には不気味な赤い星が浮かんでる」表紙

和歌山県在住のHimacoさんの著書「今日もテレビは私の噂話ばかりだし、空には不気味な赤い星が浮かんでる」表紙

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 和歌山県在住のHimacoさんが4月20日、コミックエッセー「今日もテレビは私の噂(うわさ)話ばかりだし、空には不気味な赤い星が浮かんでる~統合失調症の私から世界はこう見えた~」をKADOKAWA(東京都千代田区)から刊行した。

「宮脇書店」和歌山店に並べられた「今日もテレビは私の噂話ばかりだし、空には不気味な赤い星が浮かんでる」

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 同書は、著者の統合失調症発症から闘病、回復過程までをつづった漫画。統合失調症は、心や考えがまとまりづらくなってしまう精神疾患の一つ。自閉・感情鈍麻・興奮・妄想・幻聴などの症状が確認されている。

 Himacoさんは、短期大学を卒業後、栄養士として働いていた時に発症。治療後、社会復帰するが症状が悪化し、入院した。退院後、趣味の絵を生かし、発症からの体験を基にしたコミックエッセーをSNSで発表した。同書は、SNSで発表した内容を加筆・変更し未発表のエピソードも追加して刊行。絵本「統合失調症を患ったお話」(いしだえほん)に続く2冊目の著書になる。

 Himacoさんは「入院中、自身の状態を書き記すことで心が落ち着いた。発症前は、精神疾患を身近に感じられず偏見を持っていた。本書で、この病が身近に感じられない人にも届くよう、症状が起こっている時の心の動きを、例え話や具体的なイメージで柔らかく表現する工夫をした。当事者が読むことも想定し、負担にならない表現や情報量を心がけた」と話す。「患者家族から『本人が見ている世界を初めて見ることができた』と感謝のコメントをもらった。皆が疾患を知ることで、偏見や差別はなくなっていく。私も周りの人に助けられてきた。当事者と周りの人が病気を受け止め、治療や支援につながるきっかけになればうれしい」とも。

 価格は1,320円。B5判、136ページ。全国の書店・ネット書店で販売する。

 ※著者経歴を修正しました(2023年5月2日11時00分)。

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