トークイベント「岩波文庫『中上健次短篇集』出版記念トーク」が7月23日、和歌山県JAビル(和歌山市美園町5)で開催される。主催は「和歌山文芸クラブ」。
新宮市出身の作家・中上健次の長女で作家の中上紀さんをゲストに招く同イベント。短編集収録作品を順に取り上げ、紀さんが幼少期の父との思い出を振り返る。
中上健次は1946(昭和21)年生まれ。1976(昭和51)年に、紀伊半島を舞台にした小説「岬」で芥川賞を受賞。翌年、「岬」の続編の長編小説「枯木灘」を発表し、芸術選奨文部大臣賞新人賞を受賞した。1992(平成4)年、46歳で亡くなった。
短編集は6月15日刊行。1973(昭和48)年の芥川賞候補作品「十九歳の地図」のほか、「修験」「楽土」「かげろう」など、10作品を収録する。
和歌山文芸クラブ代表の新海大樹さんは「中上健次作品からは時代独特のエネルギーを感じる。今回の短編集は、それぞれの時代の代表作品が集まり、初めて中上健次の小説を読む人にもお勧め。ぜひ手に取ってほしい」と話す。「中上健次さんといえば新宮市や熊野地方だが、和歌山市でのイベント開催を喜ぶ声があった。中上健次ファンはもちろん、紀さんのファンもぜひ参加してほしい」と呼びかける。
開催時間は14時~15時30分。入場料は、当日=700円、事前申し込み(短編集付き)=1,500円。