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和歌山の「アドベンチャーワールド」がペンギン繁殖研究施設を拡充

アドベンチャーワールドで飼育するキングペンギン

アドベンチャーワールドで飼育するキングペンギン

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 アドベンチャーワールド(白浜町堅田)の「ペンギン王国」が12月26日、繁殖研究施設「ペンギンベース」としてリニューアルした。

アデリーペンギンやヒゲペンギン、ジェンツーペンギンなどが一緒に暮らすペンギンベース

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 同施設は、動物を永続的に飼育するために、さらなる技術の向上、研究の促進、日本を含む世界への情報発信を目指す。従来の2階建て建屋をそのまま用い、一般来園者の立ち入りは禁止にした。飼育エリアの陸地面積を以前の2倍近い206平方メートルに拡張。1階に育雛(いくすう)室と展示室を、2階に飼育・繁殖室を、それぞれ備える。ペンギンがより大きなコロニー(繁殖群)を作れるように環境を整えたほかエンペラーペンギンやアデリーペンギン、ヒゲペンギンなど極地に生息するペンギン類の飼育・繁殖に対応する設備も整え、室内温度を0℃~5℃に設定できるようにした。

 今回のリニューアルで、飼育可能羽数は約100羽から約200羽に増加。現在は、キングペンギン、ジェンツーペンギン、キタイワトビペンギン、ヒゲペンギン、アデリーペンギン、エンペラーペンギンを中心に約100羽を飼育する。

 ペンギン飼育スタッフの武藤康弘さんは「リニューアル後にペンギンたちを飼育室に入れると、初めはオドオドした様子だったが、今はそれぞれ落ち着く場所を見つけて元気に暮らしている。ペンギンにとって暮らしやすく、スタッフにとっても働きやすい施設になった」と話す。「現在は一般公開していないが、初期人工育雛の様子や教育活動の場として一部公開も考えている。ペンギンの繁殖のために、さまざまな種での人工授精に挑戦するほか、新たな技術を追究したい」とも。

 同園は1978(昭和53)年にペンギン類の飼育を始め、1990(平成2)年から自然界で暮らすペンギンコロニーを再現するべく「ペンギンプロジェクト」を立ち上げ、繁殖研究に取り組んできた。2004(平成16)年には国内初のエンペラーペンギンの繁殖に成功。アデリーペンギン、ヒゲペンギン、ジェンツーペンギン、キングペンギンなどの繁殖にも成功している。現在は8種約500羽のペンギンを飼育している。

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