和歌山・ぶらくり丁近くのWajima本町ビル(和歌山市本町1)で10月30日、クロストーク「このマチで暮らすtamenoワークデザイン」が開催される。主催は、まちづくりに取り組む市民団体「わかやまイイネ!プロジェクト」(橋丁)。
従来の職にカテゴライズされない「ナリワイ」実践者の伊藤洋志さん
同団体は2012年8月の結成以来、月1回の交流会「まちなかサロン」や家庭菜園講座、読書会などを開催する。2013年には、高等教育機関コンソーシアム和歌山「わかやま学講座」で「農とまちづくり」をテーマに公開講座を開いた。
同イベントは10月31日から開催されるリノベーションスクール和歌山のプレイベントの一環。スピーカーは仕事づくりレーベル「ナリワイ」代表で「ナリワイをつくる」(東京書籍)著者の伊藤洋志さんと、和歌山という「地方性」を生かしてワイン輸入業を営む仙石恭子さん。同い年の2人が地方での暮らし方、働き方について意見を交わす。
伊藤さんは1979(昭和54)年生まれで、香川県丸亀市出身。京都大学大学院修了後、会社員を肌荒れで退職。生活の中から生み出す頭と体が鍛えられる仕事をテーマに、2007年からナリワイづくりを開始。現在、シェアアトリエ運営や「モンゴル武者修行ツアー」「熊野暮らし方デザインスクール」などの企画を進める傍ら、「全国床張り協会」といった型やジャンルに捕らわれない幅広い活動を行う。日高川町の梅農園で収穫時に季節限定農家をしたり、熊野川町の元小口農協ビルをリノベーションしたりするなど、和歌山との縁も深い。
対談相手の仙石さんも同じく1979(昭和54)年生まれ。和歌山市出身で、東京、イタリアでの勤務を経て、2008年に和歌山にUターン。現在は家業のワイン輸入業を継ぐ傍ら、和歌山県のバイリンガル・ガイドブックを発行するなど、さまざまな活動を行う。2012年には、東京で開催されたトークイベントで一緒に登壇したこともあり、今回のイベントでは伊藤さんから対談相手として指名された。
同会代表の糀谷昭治さんは「地方都市・和歌山での幸せな暮らし方についてメンバーと考えた時、切っても切り離せないのが『仕事』だと思った。大都市と比べて企業も雇用も少ないが、伊藤さんのような既存の価値観にとらわれない人なら、このまちでどんな生き方をするのか聞いてみたい』と話す。
「仙石さんは、和歌山市で新しいビジネスを展開する姿勢が今回のテーマにピッタリだと思った。2人の話を聞いて、参加者が自分たちも、この街で新しいことにチャレンジできるきっかけになれば」とも。
開催時間は19時~20時30分。参加無料。定員50人。